石垣島含め、沖縄県ではいわゆる「蕎麦(そば)」を食べる文化はあまり浸透していません。
沖縄で「蕎麦(そば)」といえば沖縄のソウルフード筆頭の「沖縄そば」のことを指します。
ひと口に沖縄そばと言っても麺やスープ、具材には多様な種類があり、
地域や各家庭でその特色があります。
代表的なそばは3つ。
「沖縄そば」、「宮古そば」、「八重山そば」です。
今回は石垣島とその周辺の八重山諸島で食べられる、
「八重山そば」を中心にご紹介し、おすすめのお店、
またおすすめの取りよせ商品などもご紹介したいと思います。
沖縄本島全般で主流のそばです。
特徴は、麺が太めで少しねじれていることです。
本島北部の地域には、きしめんのような平麺などもあります。
トッピングは、カマボコ、三枚肉やソーキ、紅ショウガやネギなど。
トッピングに「紅ショウガ」をのせているのは、八重山や宮古などの離島であまり見られません。
ちなみに、ソーキが入っているそばは「ソーキそば」、
テビチが入っていたら「テビチそば」という風に呼びます。
特徴は、ちぢれのない平麺が特徴。
あっさり味が多いのも宮古そばならではですね。
トッピングは、カマボコ、三枚肉やソーキ、野菜、ネギなど。
また宮古そばは、具の見せ方にも特徴があります。
他の地域では、そばの上に具をのせるのが通常ですが、宮古そばは麺の下に具を隠します。
これは具の美味しさを保つためとも言われています。
最近は、調味料としてカレー粉を置いている店もあり、カレー粉をかけて食べる人も多いとか。
石垣島から南西の島々を指す「八重山諸島」で主流として食べられるそばを指します。
麺は、細めの丸麺でちぢれてないのが主流。最近は平麺も開発され、バリエーションが増えてきた。
スープは、カツオや豚骨で出汁をとり、ほんのり甘みがあるのが特徴。
トッピングで、島胡椒のピパーチをかけるのは八重山ならでは。
また特産物の八重山かまぼこ、ソーキ、三枚肉などをのせます。
ちなみに八重山では三枚肉は細切りでのせるのが一般的です。
※ピパーチは胡椒だけに、別名ヒパーチ、ピパーツ、ピーヤシなど多くの呼称があります。
昔から地元の食堂です。
ノーマルな八重山そばから、定食メニューまでリーズナブルにお腹いっぱい食べられます。
夜中までやってる食堂。
飲み会のシメで行くのが定番です。
沖縄おでんが有名ですが、八重山そばも絶品。
コスパ最強の知る人ぞ知る名店で、地元の人たちから愛されてます。
石垣北部にあり、市街地から離れていますが、
開店から行列ができる名店です。
ボリューム満点ですが、女性や子供でもペロッと食べてしまいます。
八重山そばのスープは豚骨ダシが効いています。
住宅街のなかにあるため、通り過ぎてしまうことも。
八重山そばといえば、「来夏世」の名前があがるほどの名店。
お昼時はいつも満席になるほど大人気です。
料理の味は言わずもながら、古民家風の雰囲気も良く、
長居したくなってしまうほど、居心地が良いです。
ANAインターコンチネンタルホテルに近いところにあります。
自家製麺が売りで、八重山そばが美味しいお店ですが、
石垣島ラーメンも有名です。
もともと、ラーメンや中華そばに近い八重山そば。
ラーメンと八重山そばが合体したような新しい一品とも言えます。
麺はモチモチで歯ざわりがよく、スープもあっさりカツオベースで、
麺によくあう。
真栄里ビーチで海水浴したあとに、温かくて塩気のある石垣島ラーメンを食べると、
身体に染みわたります。
真栄里ビーチ→八重山そば製麵所は鉄板コースになるかもしれません。
創業50年以上の老舗、地元から愛される昔ながらの食堂です。
最近では、いろいろなところで味噌そばを出されていますが、
発祥はこのキミ食堂と言われています。
味噌そばとは、味噌ベースのスープに、野菜がたっぷりのっている八重山そばです。
味噌は宮古島の宮古みそを使っているとのことです。
香ばしい味噌ベースのスープとの相性は抜群で、
シャキシャキの野菜もより美味しく感じられます。
牛汁・牛そばなら新川食堂と言われるほどの人気店です。
メニューは3つだけ。
- 牛汁
- 牛そば
- ビーフカレー
しかし、過去にグランプリを取っただけあって、島内外にその味のファンがいます。
野菜や牛肉がゴロゴロ入っている牛汁がかけられたそばは、ボリューム満点。
牛ダシと醤油ベースのあっさりスープは、飽きることはありません。
初めて行った人は必ずといっていいほどリピーターになるそう。
千葉ロッテマリーンズが春にキャンプとして使っている球場の近くにあります。
昔から地元に愛される食堂で、プロ野球選手や芸能人も訪れることもあるそう。
人気ぶりは昔からで、昼どきはいつも満席になっているほどです。
ニンニクやニラが効いた牛そばは、パンチが効いていてとても美味しいです。
八重山そばグランプリにも輝いたこともある名店です。
柔らかい牛肉がゴロゴロ入っており、ボリューム満点です。
牛ダシが染みたスープも最高の一品です。
珍味と思われるかもしれませんが、ヤギそばは石垣島のソウルフード。
独特の臭みがありそうですが、さすが名店と言われるだけあって、
臭みは全く感じません。
牛ダシをは違う旨味があり、一度食べたら癖になる人も。
香草として、ヨモギ(方言でフーチバー)の葉を一緒に食べると、
さらに美味しくいただけます。
空港近くにあるお店です。
島料理、ヤギ料理がリーズナブルに食べられます。
家庭の味に近い料理が多く、どこか懐かしさを感じて居心地が良いです。
ヤギ出汁のスープは旨味抜群ですが、味はあっさり。
コーレーグース(唐辛子の古酒漬け)を少しかけて召し上げってみてください。
ここ数年でB級グルメとして台頭してきた八重山焼きそば。
八重山焼きそばとはなんぞや?
というと、「八重山そばの麺で作った焼きそば」です。
通常は中華麺で作る焼きそばですが、それを八重山そば麺で作っちゃったというわけです。
見た目は特に普通の焼きそばと変わりませんが、
食べるとこっちの方がいいと言うほどソース・具と八重山そば麺の相性は抜群。
中華麺より太いため、ツルツル食べるというより、ガツガツ頬張るという表現が正しいかもしれません。
かく言う私は、高校で本土に出るまでは焼きそばは八重山そば麺でしか食べたことがありませんでした。
麺にも種類があるので、沖縄・宮古・八重山で食べ比べしてみても良いですね。
沖縄のソウルフード「沖縄そば」。
そのなかでも、それぞれの地域で進化を遂げ、今でも愛されています。
八重山そばは、手軽で美味しいグルメとして、全国に知れ渡りました。
石垣島にきた際には、ぜひいろいろなお店で召し上がってほしいと思いますし、
自分でも簡単にできるので、お取り寄せして自宅で作ってみてほしいです。
そしてもし、行きつけの八重山そば屋ができたら、そのときはシェアし合えたらいいですね。